
なんだかおなかが痛くて気持ちも悪いな、、、



その症状は胃腸炎かも!
春の訪れが待ち遠しい日々、卒業式や人事異動の季節となりましたね。
そんな大切なイベントが多いこの3月に、感染性胃腸炎が大流行しています。体調不良により、大切な思い出が悲しい思い出になる前に、しっかりと感染対策をしましょう。
過去10年で最多!感染性胃腸炎
国立感染症研究所のデータでは、2月の下旬頃から感染性胃腸炎の患者数は、この時期として過去10年で最も多くなったそうです。


出典:国立感染症研究所ホームページ IDWR 感染症週報 通巻第27巻第8号
通常感染性胃腸炎は、梅雨の時期や年末年始に流行しますが、今年は時期がずれたことにより過去10年で最多を記録しました。
流行している理由は、激しい気温の変化による免疫の低下と乾燥が挙げられます。



最近は半そで日和があったり、雪が降ったりしたもんね!
症状
病原体によって症状は異なりますが、今流行しているノロウイルスでは吐き気、おう吐、下痢、発熱、腹痛です。
小児はで、成人に比べ下痢症状が多いようで、脱水に注意が必要です。
感染性胃腸炎に対し、整腸剤や漢方などの市販薬で乗り切るのも一つの方法ですが、下痢止めは使用しないでください。下痢は体内に侵入したウイルスや細菌を排出するための自然な防御反応であり、下痢止めを使用するとこれを妨げる可能性があるためです。
ノロウイルスは非常に感染力が強いため、環境消毒や手洗いを徹底することが重要です。
物体表面での生存期間
- ノロウイルスは、ドアノブやテーブルなどの硬い表面では数日から数週間生存することがあります。
- 特に低温で乾燥した環境では、さらに長期間生存する可能性があります。
空気中での生存期間
- 空気中では、乾燥した埃に付着した場合、数時間から数日間感染力を保つことがあります。
- 嘔吐物や便が乾燥して埃となり、それが空気中に舞うことで感染リスクが高まることがあります。



嘘か本当か、ノロウイルス患者の吐物を飛び越えただけで感染した人もいるみたい。
感染ルート
感染ルートは、接触感染と経口感染があります。
接触感染:感染者やその周囲の物品に触れることで病原体が体内に侵入し、感染が広がる経路のことを指します。例えば、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後に握手をしたり、汚染されたドアノブや手すりに触れたりすることで起こります。また、ウイルスや細菌で汚染された手で口や鼻、目を触ることも感染の原因となります。
経口感染:病原体が口を通じて体内に侵入し、感染症を引き起こす感染経路の一つです。主に汚染された水や食べ物を摂取することで感染が広がります。また、感染者の排泄物や汚染された手を介しても感染することがあります。



吐物処理をすることによって、感染リスクは高まります。感染予防として、手袋、マスクをつけて処理しましょう。
感染性胃腸炎の原因となるウイルス(例: ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)に対して、一般的なアルコール消毒は効果は薄いです。
これらのウイルスは構造上、アルコールでは破壊できないためです。
効果的な消毒方法は
次亜塩素酸ナトリウム:塩素系漂白剤を使用することが推奨されています。
石けんと流水での手洗い:最も基本的で効果的な手指衛生方法です。
高温処理:85℃以上で90秒以上の加熱も有効です。
手の消毒に次亜塩素酸ナトリウムでの消毒はできません。強い化学物質であり、皮膚に刺激を与える可能性があります。直接触れると、乾燥や炎症、さらには化学火傷のリスクがあります。
予防
手洗い・手指消毒:石けんと流水での手洗いやアルコール消毒をこまめに行う。
タオルや物品の共用を避ける:特に感染者がいる場合は、使い捨てのペーパータオルを使用する
環境の清掃と消毒:ドアノブやスイッチなど、頻繁に触れる場所を定期的に消毒する。
使い捨て手袋やガウン、マスクの使用:感染者のケアを行う際に使用する。
飲食物の管理:生水や十分に加熱されていない食品を避ける。
衛生環境の整備:清潔な水を使用し、食品を適切に保存する。
ワクチン接種:ロタウイルスについてはワクチン接種ができます。
トイレでのスマホ操作は避けましょう。トイレ内の何気ない場所に置いたスマホにノロウイルスが付着したら一気に感染リスクが高まります。



スマホに対する有効な消毒方法もないしね~
年度末ということで、送別会や卒業旅行、卒業式など多くのイベントがあります。人と接触することが多く、感染リスクが高くなっていますので、今一度感染対策を実施して健康に新年度を迎えましょう!
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